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#腹側迷走神経複合体 その1

 「腹側迷走神経複合体」と言われて、「ああ、あれね」と言える人はあまりいないかもしれません。これは,イリノイ大学名誉教授、ステファン・W.ポージェス博士が提唱する「ポリヴェーガル理論(二重迷走神経理論)」で指摘されている、第三の自律神経(第二の副交感神経)です。

 これまで、自律神経と言えば、交感神経と副交感神経の2つでした。ポージェス博士が指摘するのは、副交感神経には、背中側にあって、爬虫類にもある、背側迷走神経複合体(背中側にある迷走神経(副交感神経)なので、こう呼ばれています)と、お腹側にあり、哺乳類にしかなく、霊長類でよく発達した、腹側迷走神経複合体(お腹側にある迷走神経(副交感神経)なので、こう呼ばれています)の2つがありますよ、ということです。つまり、ポージェス博士は、自律神経系を、交感神経、背側迷走神経複合体、腹側迷走神経複合体の3つに分類しているわけです。

 この腹側迷走神経複合体は、「人と仲良くするシステム(社会交流システム)」と呼ばれています。そして、この腹側迷走神経複合体は,赤ちゃんの時にお母さんと息があった遊びを繰り返すことを通して発達すると言われています。毎日お母さんが赤ちゃんに声をかけ、微笑みかけ、大切に仲良くするから,腹側迷走神経複合体は育つわけです。

 「利用者募集」のページでお示ししていますように、いま、普通学級の子でも、「喘息・アトピーのある子」(免疫系の病)、「​低体温の子、平熱が34度代の子・35度代の子」、「呼吸が浅くて・速い子」がざらにいて、人とコミニケーションがうまくできない子どもで溢れている時代です。これは、腹側迷走神経複合体がうまく育っていないか、腹側迷走神経複合体がうまく働いていないか、あるいは、その両方であるか、と考えて、療育(治療教育)しなくてはならない、いまのニッポンなのかもしれませんよ。

 

 

 

 
 
 

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